2019年12月

さて、明日は大つごもり。といっても特にすることはないけど。

 

Twitterで、「#2019年映画ベスト10」とかいうタイトルで映画評論家の方々がアップしている。皆様、トータルで150本近く観ている中での選出。しかし、個人差が大きい。つまりお好みって事ですな。

私は、本年88本。中途半端な本数で、プロには到底敵わない。張り合う気もないけどさ。ランキングは嫌いなので、ベスト10なんてのは選びませんけどね。思い出に残っているのは、「マチネの終わりに」。福山が弾いているわけではないけど、クラシック・ギターの旋律が、まだ耳に残っている。

 

来年は、また映画三昧にオペラ・オペレッタなどを織り交ぜて通う予定。映画は、邦画を減らして欧州映画の割合を増やす計画。そのためには、イタリア語をきちんと勉強しなくちゃ。これが課題その1。それと、映画に触発されたわけではないが、クラシック・ギターを基礎から勉強する。これが課題その2。それと、読みかけの小説(「悪童日記」と「モモ」)をそれぞれ仏語と独語で完読する。これが課題その3。すべて東京に居ながら、ヨーロッパの気分を味わうのが基本コンセプト。実は現地に住むより、その方が楽しいのです。

 

食べ歩きは、通う店が限定されてきたようだな。しかも、映画の帰り道が宜しい。しばらくワインとハイボールにハマりそうだ。

 

そういうわけで、皆様、良いお年を。

おしまい。

小春日和ですなぁ。今日から9連休。

 

先日、ご近所の理髪店に行った。係のお兄さんは映画や舞台が好きで、自然とそういう話題になる。来年、実写版が公開される「キャッツ」が楽しみとか。ブロードウエィもウェストエンドも劇団四季も全て観たそうで、相当のマニア。私も、ロンドンで観たよって話をしたら、髪の毛を切りながらずっとその話。そう、あのミュージカルは齢を重ねてから見直すと新たな発見がありますよね、なんて。映画が公開されたら、私も観に行こう。

 

今日は宅シネで「仁義なき戦い」を観た。

ただ今公開中の「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」は、たくさんのメッセージが込められた名作だけど、舞台になった広島・呉は、実は「仁義なき戦い」と同じなんだよな。時代は少しずれるけどね。それを考え併せると、さらに面白い。

 

もう大掃除は終わったので、年賀状を書いて、後で表の空気を吸ってこよう。

では、皆様、良い年末を。

 

おしまい。

 

子供の頃から欧米由来のキッチュなものが好きだった。

 

グリム童話。ナポレオン。ウィーン会議。世紀末ウィーンとオペレッタ。ベル・エポックのパリ。ヴェルヌの小説。カバレット全盛のベルリン。MGMのミュージカル。ハードボイルドの小説。戦後パリのシャンソン。サンレモとカンツォーネ。マリア・カラスとイタリア・オペラ、ロンドン・ミュージカル…切りがないね。こういったモロモロの事象に行き当たりばったりでハマってきたな。

 

だから、学生時代には、読めもしないのに古本屋で外国語のペーパーブックを買ったり、名画座で外国映画の二本立てを観たり、ポークカツやオムライスを求めて東京中の洋食屋を旅したり。それから半世紀近く経つのに、やることは殆ど変わっていない。古本屋がAmazonに、名画座がシネコンとミニシアターに変わった程度。どうやら進歩しないのが私のレゾンデートルらしい。向上心や努力とは無縁の無進歩主義者。

 

ま、あれですね。仕事は別にして、こういう好きなものを追いかけている分には、ストレスも溜まらないし、十分シアワセってことです。

 

おしまい。

麻生の爺ィもしょうがねぇな。記者たちのアホな質問にブチ切れる気持ちは分かるけど、段々、言っていることがしっちゃかめっちゃかになっている。齢っちゃ齢。政治家なんてとっとと辞めちゃって早ぉ隠居すべし。それにしても、政権も末期症状だわな。緊張感がまるでない。普通なら誰かが引導を渡すところなんだろうけど、猫の首に鈴付ける奴がいない。こちとら政治家なんぞにハナから期待していないので、自分の暮らしは自分で何とかするけどね。

 

フランスの友人よりラインあり。アンナ・カリーナの死を悼んだ内容でした。オレも哀悼の返信メールを送った。79歳ですと。そんなになるか。「気違いピエロ」ってヌーベル・バーグの代表作だもんな。卓越したファッションと、ぶっ飛んだ演技が記憶に残っている。仏映画がいちばん輝いていた頃のスタアでしたな。合掌。

 

宅シネで、「Before Sunrise(恋人までの距離)」を観た。ウィーンで偶然知りあった男女による別離までの短くて淡い時間を描いた名作。イーサン・ホークとジュリー・デルピーの洒落た会話がそれは素敵で。ウィーンの景色が、胸が締め付けられるほど美しくて。それにしても、フランス女は何故にこうキュートでチャーミングなんだろう(但し、映画の中だけ)。自分が可愛いことを知りぬいた上での演技が憎いね。

 

この映画、次回作、次々回作まである。何年かぶりの再会が泣かせるそうな。

少しずつ、観よう。

 

おしまい。

「ルパン三世 The First」を観た。これは凄い映画だ。ルパン三世は古典だ。そのエッセンスを遺しながら、見事に現代に復活させた。令和元年の奇跡。栗田貫一は、ルパン役としてもはや山田康男を超えている。そうして、今回作のヒロインはなんと言ってもレティシア役の広瀬すず。あの個性的な声が、途中からレティシアに乗り移っていた。

本作、元祖アルセーヌ・ルパンはもとより、ファントマへや007へのオマージュがそこかしこに溢れて、圧倒的なエンターテイメントに仕上がっている。もう一度書きます。ルパン三世は世界に誇る日本の文化財産。日本人なら、この映画を観ましょう。

 

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そろそろ、またオペラを観たくなってきた。

イタリアオペラの歌詞は、それ自体に音楽性があって、韻も踏んでおり、音節の数も重要だとか。しかも、韻を踏むために末尾の母音をちょん切ることも多いんですと(トロンカメント)。

「ラ・ボエーム」第1幕後半の「冷たい手を」と「私の名前はミミ」と「愛らしい乙女」。親しくなるにつれて、相手の呼び方が敬称から親称に変わる。初めは二人とも遠慮勝ちにlei。ロドルフォがミミの手を取ってvoi(古いイタリア語の親称)で話しかけてもミミはまだlei。そしてロドルフォがtuになると、ミミもvoi。そして最後は二人とも一気にtuになる。プッチーニは芸が細かい。

 

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ルパン三世といい、イタリアオペラといい、ヨーロッパのエスプリに溢れた娯楽は楽しい。この面白さをもっと知りたくて、まだまだ働くし、勉強も続けるよ。

 

おしまい。

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